地球は中心の部分を除いて岩石で構成されていますが、内部に行くに従って温度が高くなっているため、非常に長い時間の物さしで見ると、動いています。
地震波は光のように反射・屈折する。震源から直接届く波(P)もあれば、 核の表面で反射してから届く波(PCP)や核内に屈折して届く波(PKP)も あります。
左図:地球の内部構造及び地震波の経路
内部の高温の物質が海底の海嶺(海底の山脈など)で地 球の表面にわき出し、厚さ数10km〜100kmの板状(プレートと いいます)となり、1年間に数cmの速さで両側に広がっていきます。 これが海底を形づくっている「海のプレート」です。
陸地を形づくっている陸のプレートと衝突すると海の プレートの方が密度が大きいため、陸のプレートの下に沈み込んでいきます。 沈み込むところ海溝になります。
地球の表面は、いくつかのプレートでおおわれており、それぞれのプレートの 境目が、海嶺や海溝などに相当します。 海のプレートの沈み込みの地域(海溝沿いの地域)では巨大地震が起こります。
地震の多くは、細長く帯状あるいは線上に分布して発生しています。 そしてその多くは、海溝沿いの地域に起こっています。
大西洋の中央をほぼ南北に走っているのは、プレートのわき出し口で、大西洋中央海嶺です。 (下図:1990年から2000年までの世界の地震の震央分布、マグニチュード4.0以上、深さ50kmより浅い地震)。
これらの分布と世界のプレートの分布(左図)を比較すると、 地震の震源や火山の集中しているところにはプレートとプレート の境界があることがわかります。
日本付近では、海溝から陸地まで地震がたくさん起こっています。(左図:1990年から2000年にかけての 日本付近で発生した地震の震央分布図) この震源分布図をみると大きく2つに分かれて起こっています。
1つは、海溝軸から内陸にかけて広く分布する浅い地震(陸域の浅い地震)、 もう1つは海溝の軸から遠ざかるにつれて地震の起こる深さが次第に深くなるものです。
後者の分布は、プレートの沈み込みに伴って起きていることで説明されます。
日本付近においてもプレートの境界があります(左図)。
このプレートの運動と地震、火山の関係を模式的にあらわしたのが左図です。 図中、陸域の浅い地震は、活断層と呼ばれるプレート内部の傷で、活断層は日本中いたるところに存在します。 平成7年1月の兵庫県南部地震は、このタイプの地震が都市の直下で発生し、甚大な被害を発生させたも のです。
日本の火山は、左図のように海のプレートが陸のプレートの下に沈み込むことに関係しています。 このため、日本の火山はプレートの境界に平行な帯状の地域に密集しています。
気象庁のホームページ、福岡県防災安全課のホームページより引用しています